ソニーα6500の動画撮影で全画素超解像ズームが便利
ソニーのミラーレス一眼カメラであるα6500。動画撮影に使ってみたところ全画素超解像ズームという機能がすごく便利だったので紹介します。
全画素超解像ズームとは?
一般的にカメラには2種類のズームがあります。
- 光学ズーム
- デジタルズーム
光学ズームは文字通りレンズを使って光学的にズームする方法。ちゃんと設計されたレンズを使用すればズームしても画質の劣化はありません。
一方、デジタルズームはレンズを変えることなくさらにズームできる機能ですが、カメラで撮影したデジタルデータを拡大するもので、単にピクセルを拡大しただけなので当然画質はズームすると大幅に低下します。
全画素超解像ズームはデジタルズームの際の画質劣化を最小限に抑えて、解像感を保ったままレンズの限界以上にズーム可能な機能です。
実際に使ってみた動画
言葉で説明するよりも見た方が早いということで、この全画素超解像ズームの機能を実際に使ってみた動画を撮ってみました。どれくらいズームできるのか実際に見てみてください。カメラはSony α6500、レンズはSony SELP18105Gを使用しています。
使っているレンズの焦点距離は18mm-105mm(フルサイズ換算で27mm-158mm)です。もっとも広角の18mmだと下の画像のようになります。
通常の光学ズームで望遠端の105mmまでズームするとこんな感じ。
これでも十分にズームできている感もありますが、ここからさらに全画素超解像ズームを使用して最大までズームしたのが次の画像です。
最初の広角端だと存在もわからなかった赤い灯台の周りの景色がはっきりと分かります。
通常の光学ズームの望遠端で切り出した画像と、全画素超解像ズームで切り出した画像を比べてみましょう。
まず望遠端の切り出しが下記の画像。

望遠端の画像から切り出し
次に全画素超解像ズームから切り出したのが下の画像。

全画素超解像ズームから切り出し
少し違いがわかりにくいですが、建物の輪郭や灯台上部の構造を見てもらうと全画素超解像ズームの方が、解像度が高いことが分かります。この解像感を失わずに光学ズームに加えてさらにズームできるというのは本当ですね。
超解像ズームが便利なポイント
実際に超解像ズームが便利なポイントは次の2つです。
- 望遠端が拡大できるので手持ちのレンズで対応可能な範囲が広がる
- 単焦点レンズでもズームレンズのように使用可能
それぞれについて詳細説明します。
望遠端が拡大できるので手持ちのレンズで対応可能な範囲が広がる
手持ちのレンズの望遠端からさらにズーム可能なためレンズの守備範囲が広くなり非常に使いやすいです。先ほどの動画の例でも分かりますよね。
私が現在使用しているズームレンズのSELP18105Gだと操作上も通常のズームと超解像ズームで操作を切り替える必要はありません。普通にズームしていって望遠端まで行くと勝手に超解像ズームに切り替わります。つまり特に意識することなく望遠端が拡大して使える感覚なのです。
SELP18105Gのテレ端は105mm。APC-Sなのでフルサイズ換算すると158mm相当。ここからさらに超解像ズームを使用すると2倍までズームできるので316mm相当!
ここまでズームできると運動会でもこのレンズで十分に対応可能。望遠レンズを新たに買う必要がなくなるので大助かりです。
単焦点レンズでもズーム可能
単焦点レンズは画質に優れている一方でズームができないため利便性にはおとります。
超解像ズームを利用すると、動画撮影時に単焦点レンズがあたかもズームレンズであるかのように使用が可能です。
例えばコスパ抜群でα6500にオススメの単焦点の広角16mmレンズであるSigmaの16mm F1.4 DC DN。フルサイズ換算で24mmの広角レンズです。
超解像ズームを使用すると32mm(フルサイズ換算48mm相当)までズーム可能。この画角は標準域なので、広角レンズ1本で標準域までカバーできることになります。
ある程度の範囲であれば単焦点レンズだけでカバーできて、ズームレンズがいらないので出かけるときの荷物が少なくてすみそうです。
まとめ
α6500に搭載されている全画素超解像ズーム機能について紹介しました。
画質の劣化なしで、レンズの限界以上にズームできるので手持ちのレンズのカバー範囲が広くなり便利です。特にソニーの電動ズーム搭載レンズだとシームレスに操作可能なので操作上も何の意識もしないで使用可能なのが素晴らしい。運動会の動画撮影でも活躍してくれそうです。