夜ラン用のヘッドライト、ペツル/アクティックコアのレビュー
夜ラン用にペツルのヘッドライトを購入したのでレビューします。
夜しか走れないけど、暗い中でも高強度の練習がしたい。最近スピード練習を始めてそう考えるようになりました。そこで夜にスピード練習をするために、真っ暗な路面を照らすヘッドライトを導入してみることにしました。購入したのがペツルのヘッドライト、アクティックコア 。
こいつを使って夜にスピード練習をしてみたので紹介したいと思います。
購入の目的
この春からは5kmのタイム向上を目指してスピード練習に取り組んでいます。

ダニエルズ式トレーニングを取り入れていますが、そこで登場するのがスピード練習。フェーズ2でレペティション、フェーズ3でインターバルというスピード練習が登場します。
ところがこれらのスピード練習をやるためには信号や車、人の往来の多い市街地ではなかなか難しい。赤信号で止まったり、車が駐車場から出てきたりとスピードを出して集中して走るには適していません。
質の高い練習をやろうと思うと、どうしても平坦で信号や車の来ない環境が必要になります。
そう考えると陸上トラックがベストなんですが、我が家の近所にトラックはありません。そこでどこで練習しているかというと、河川沿いに広がる農地にある道。休日の昼間だと他に沢山のランナーが走っていて、非常に練習に適した場所なのですが、いかんせん夜が暗すぎる。
街灯は全く無いし、当然家屋も無いので月の出ていない夜は本当に真っ暗闇で足元も見えないレベル。当然他に走っているランナーなんていません。
ポイント練習は週に2回やりたい。そうなると1回はどうしても平日の夜にやる必要がある。というわけで暗いなら明るくしたら走れるかもしれないと考えてヘッドライトの購入することにしました。
ペツル・アクティックコアの特徴
実際に購入したのがペツルのアクティックコアというヘッドライトです。
購入の決め手になったのが次の4つの特徴です。
- 350ルーメンの大光量
- USBで充電可能なコア(充電池)が付属
- コア使用時は光量が一定に
- 82gの軽量性
350ルーメンの大光量
真っ暗闇を一人で走る際には光量は多いことに越したことはありません。明るさの基準にしたのが通勤用の自転車で使っているキャットアイのライトVolt200。このライト、200ルーメンという光量をライト選びの基準にしました。
アクティックコアはその200ルーメンを遥かに上回る350ルーメン。
夜を走るには十分な光量です。
充電可能なコアが付属
アクティックコアには充電可能な専用電池であるコアが付属しています。
ぺツルの他のヘッドライトはこのコアが別売りなのですが、なんと単体で買うと4000円近くするものなんです。
それがアクティックコアだと本体とコアを合わせて6600円で買えます。本体だけなら2600円くらいの計算。
これ相当にコストパフォーマンスが高いです。例えばアクティックコアよりも前に発売されていたコアが付属しないアクティックという製品だと値段は本体のみで4400円でしかも光量は300lmと若干低い。
多少お高いペツルのヘッドライトの中では異色のコスパを誇る製品なので、買うならこれしか考えられませんでした。
コア使用時は光量が一定に
ヘッドライトあるあるとして、カタログ光量がでるのは最初の数分間だけで残りは徐々に光量が落ちていく問題があります。
その辺がカタログに出ない性能なのですが、アクティックコアではちゃんと公式のWebに過渡的な光量変化も載せてくれています。それが次のグラフ。

ぺツル公式サイトより引用。
コアを使用することで長時間一定の光量を保ってくれていることが分かります。光量一定なのは非常に使いやすそうなので購入のポイントとなりました。
軽量性
走っている時に使うものなので軽いことは大事です。
アクティックコアの重さはカタログ値で82gと非常に軽量。ヘッドライトの中では軽量な方になります。
実際に使っていた感想
さてここからは実際に使ってみた感想を書いていきます。
パッケージはこんな感じ。350ルーメンをアピールしてますね。
内容物は本体、コア、充電用ケーブルです。
本体。
バンドにはホイッスルもついています。
そしてこれがコア。
こんな感じで充電します。
本体の電池入れ。単4電池も使用可能です。
本体の角度調整もできます。MAX倒すとこんな感じ。
こちらは立てた状態。
それでは実際に使ってみたレビューです。
明るさ
まず肝心の明るさですが、文句なしに明るい!
真っ暗な環境で走っているのですが一番強い光量だと100m先くらいまで確認できます。
実際に写真で撮影してみました。写真の露出の設定はマニュアルで一定にして、実際の見え方に近くなるような露出設定で撮影してみています。
まずは写真の設定がどんなものかを確かめるために、ヘッドライト無しで街路灯がある明るい道で撮影してみました。まあ夜の見え方が再現できている設定だといえるんじゃないでしょうか。
さてこの設定で暗い道に行って、ライト無しで撮影したものが次の写真です。
暗すぎ!実際も自分の足が見えないほど暗いです。流石にここでスピード練習は難しいことが分かってもらえたかと思います。
次に一番弱い5ルーメンを点灯してみるとこうなります。
足元だけかすかに明るくなったのがわかるでしょうか。写真だとかなり暗く見えますが、実際に目で見た感じだと、この状態でも路面の状況は少しだけ分かるようになります。
次に中間的な明るさの100ルーメンにするとこうなります。
かなり明るいです。実際に使ってみて夜のスピード練習でもこの2段階目の明るさで十分です。この光量だと7時間持ちますしね。
最後に一番強力な350ルーメン。
明るいです!周囲の様子もはっきりとわかります。走るスピードならこの光量で不足を感じることは無いですね。
最後に本当に光量が一定で保てているかを確かめるために、350ルーメンのモードで点灯したまま30分ほど走った後に同じ設定で撮影してみました。
ちょっと場所が変わっているのは追い込んで練習して同じ場所に戻る気力が湧かなかったからです。。
ほとんど光量が変わらないことが分かりますでしょうか。実際使っていても明確な光量の落ちは感じないですね。素晴らしいです。
さらに100ルーメン、350ルーメンで使用していてバッテリーが無くなりかけると、最後は5ルーメンで3時間持たせるセーフモードも搭載しています。
真っ暗闇でも5ルーメンあれば足元だけは照らすことができるので、いざというときでも安心です。
操作性
上面に大きなボタンが配置されたシンプルな操作性です。

本体上部の大きなボタン。
操作自体は説明書にイラストがあります。

操作マニュアルもシンプル。
ボタンを押すごとに弱→中→強と光量が増えていきます。またしばらく点灯していると、その状態で一回ボタンを押せば消灯です。
ですので弱を使うだけなら、点けるときも消すときも強い光量のモードを使わないですみます。これは暗い中、周りの人に気を使う場面では非常にありがたいんではないでしょうか。
またボタンを長押しすると赤色に切り替わります。操作が癖がなくシンプルで、ボタンも一つで押しやすいので操作性は非常にいいですね。
フィット感
フィット感も良好。重いヘッドライトだと走っていてグラグラする感覚があるのですが、このライトは軽量でバンドも幅広なので安定感があります。
キロ3分20秒くらいでレペティションしても全然問題無し。
少し気になった点
使っていて気になった点も何点かあったので書いておきたいと思います。
ロック機構が無い
ボタンが大きくて操作しやすいのはいいのですが、アクティックコアにはロック機構がありません。
ですのでライトでありがちな、バッグの中に入れていて他の荷物とぶつかって勝手にONしてしまう問題については発生が予想されます。
今のところ家から走りに出る時に使うくらいなので、この問題は関係無いのですが、帰宅ラン等で使用するときはコアを外して運ぶ等の配慮が必要になるかもしれません。
ライトの色が少し白っぽくてみにくい
ライトの色が色温度が高くて少し青みが強くて白っぽいのが気になりました。
色温度が高い(=光の波長が短い=青っぽい)光は空気分子や微粒子に散乱されやすいです(レイリー散乱といいます)。空が青いのも太陽の光のうち青い光が散乱されやすくて太陽とは違う方向にも進んでいくためです。
色温度が高いと散乱されやすいため、遠くが少し霞んで見える感じがあります。もうちょっと色温度が低くてオレンジっぽい色のほうが遠くまでクリアに見えそうだと感じました。
ただ光量自体が十分なので、実使用上は問題無いです。
まとめ
ペツルのアクティックコアを購入しました。
路面を明るく照らしてくれるので、暗い場所でも安心してスピード練習ができるようになりました。
このライトのおかげで平日のポイント練習を確実に実施できているので、これからも使い倒す予定です。