ダニエルズ式レペティショントレーニングに挑戦中
目標のサブ3.5が未達成だった昨シーズン(結果は3時間39分)。もちろん未達成のままにするつもりはなくて2019年秋以降のマラソンシーズンではリベンジしたいと考えています。
今シーズンまずやろうと考えているのが、夏まではスピードを身につけて秋以降の走り込みに繋げるということ。このスピードから身につけるという発想はダニエルズ式トレーニングの期分けの考え方からきているわけです。ダニエルズ式トレーニングについては以下の記事にまとめています。

そんなダニエルズ式トレーニングでの期分けの考え方だと、今の時期はフェーズ2に該当します。フェーズ2で実施するトレーニングがレペティション(Repetition)トレーニング(詳しくは下記記事でどうぞ)。

レペティショントレーニングについて簡単にまとめると短い距離を繰り返しダッシュすることで正しいフォームを身に着けてランニングのエネルギー効率(ランニング・エコノミー)を改善することが狙いのトレーニングです。
いままでレペティショントレーニングはやったことが無かったのですが、今シーズンはチャレンジすることにしました。
まずは実際に自分で実施する前に気になるポイントを確認してみました。
ダニエルズ本での実際のメニュー例
ダニエルズ本でのレペティションのメニュー例です。一番週間走行距離が少ない例として週間走行距離48km以下で次のようなメニューになっています。
- (R200m+ジョグ200m)×8
- (R200m+ジョグ200m+R200m+ジョグ400m+R400m+ジョグ200m)×2
- (R200m+ジョグ200m)×2、(R400m+ジョグ400m)×2、(R200m+ジョグ200m)×2
- (R300m+ジョグ300m)×4、R400×1
- (R400m+ジョグ400m)×4
疾走ペースについて
疾走区間(上のメニュー例でいうR200mとかの部分)を走るペースはもちろんその人の走力によって違います。ペース自体はダニエルズのVDOT計算機を使うと簡単に計算可能(なんと埋め込みで利用できるようになっていました)。
マラソンを3時間で走る人ならキロ3分25秒、3時間半なら3分58秒、4時間なら4分31秒、5時間の人なら5分34秒というペースになります。
私の場合だと、直近の5kmタイムトライアルの20分58秒という結果を使って計算すると、疾走ペースはキロ3分52秒です。全力ダッシュよりはかなりゆっくりな印象ですね。
疾走距離について
疾走距離はメニュー例で出ていたように概ね200m〜400mになっています。疾走距離に対する制限としてはダニエルズ本では2種類指定しています。
- トータル距離が週間走行距離の5%か10kmの少ない方を超えないこと。
- 疾走時間が2分を超えないこと。
(1)については私のようななんちゃって市民ランナーの場合、週間走行距離は30kmくらいなので上限は30km×5%=1.5kmということになります。週間走行距離が少ないのでかなり短い距離制限です。ただエリートランナーと違って毎日走ってEasyランで週間走行距離を稼ぐことができないので、この部分については軽く無視することにします。まあエリートと違ってリカバリ時間もたっぷり取れるので問題ないことにしましょう。
(2)の2分という疾走時間。私のキロ3分53秒だと515mです。というわけでダニエルズ本のメニュー例のように200m〜400mでトレーニングしておけば問題無さそうです。ただいきなり400mはいかにもしんどいので、200mから初めて慣れたら距離を伸ばすことにします。
レスト区間について
レストにいてダニエルズ本には以下のような記述があります。
練習の目的をよく考えてみてほしい。スピードを磨き、よい走動作を保ちつつ早く走ることだったはずだ。もし休息の時間を短くすれば、十分に回復することができず、正しい動きで70秒のペースを保つことはできない。もがき苦しんだのでは練習の目的は達成できないのだ。
ジャック・ダニエルズ著『ランニング・フォーミュラ第3版』p.64より引用
その上でダニエルズ氏は疾走時間の2〜3倍の時間をレスト時間としてとることを推奨しています。
そこで実際のトレーニングではダニエルズ氏推奨メニューと同様に200mの疾走区間と同じ200m(実際にはコースの都合上170m)のレスト区間をとることにしました。またレスト区間のペースは決めずに、息が落ち着くまでの時間を取ることにします。心拍数も目安に使って、150を下回るまではレスト時間を取ることにしました。
本数について
本数についてはまずは200m×10本から初めてみます。メニュー例だと200m×8本になっていますが、まずはやってみてから考えることにします。
実際にやってみた
というわけで実際に200m×10本から初めてみました。初日の3/は疾走区間(210m)とレスト区間(170m)のタイムは次の通りになりました。
本数 | 疾走区間タイム | レスト時間 |
1 | 47.4 | 1:07.6 |
2 | 44.6 | 1:07.9 |
3 | 46.5 | 1:14.5 |
4 | 42.3 | 1:14.3 |
5 | 45.0 | 1:21.4 |
6 | 43.7 | 1:22.2 |
7 | 44.5 | 1:25.1 |
8 | 43.2 | 1:26.7 |
9 | 45.9 | 1:26.4 |
10 | 42.8 | ー |
後半になると筋肉が疲れてくるのか、フォームがバラバラになるような感覚です。走るために必要な筋肉や神経がまだまだ開発できてないですね。
反省点というか難しいのがペースです。どうしても頑張って走ってしまうので設定ペースのキロ3分53秒よりも大幅に速くなってしまいます(キロ3分30秒とか)。

レペティショントレーニング全体。200m×10本実施しています。

拡大図。設定ペースよりも大幅に速く走ってしまっています。
速く走ることを意識しすぎて力が入りすぎているように感じています。そのせいで腰痛になりかけたりもしました。

長距離に活かすためには力を抜いてリラックスして走る必要があるはずなので、ペースを落とすことを意識していくのが今後の課題です。
実感した効果
週1回のレペティショントレーニングを3週間やってみました。
まず2回、3回とやるにつれてフォームがバラバラになるような感覚はなくなって、より速いペースで走れるようになりました。ペースは相変わらず落とせていません笑。ただ今後400mもやろうと考えているので、これからペースを意識していきます。
また身体が確実に引き締まってきました。特お腹周りが引き締まってきていて、レペティションが全身や体幹をバランスよく鍛えられるトレーニングだとわかります。このことは結構なモチベーションになってます。
さらに3週間トレーニングしたタイミングで5kmタイムトライアルをやったところ自己ベストを更新しました。前回自己ベストを出したのがフルマラソンに向けてトレーニングが充実していた1月頭。今回はフルマラソンを2月に終えて、走行距離も大幅に減って、練習の強度もレペティション以外はジョグのみと低い強度だった中での自己ベスト更新。
特にラスト1kmのラストスパートがタイム更新に効いていて、これは確実にレペティションのおかげ。キロ4分を切って走ることに身体が慣れてました。
ただレペティショントレーニングのおかげでスピードは出せても心肺がついてこないようですね。これからフェーズが進んでインターバル等で追い込めばまだまだ記録が伸ばせそうです。
ダニエルズ式のレペティションでスピードを出せる脚を作ってから、インターバルで追い込んでいくという進め方は良いですね。しばらくはレペティションでスピードを磨いていこうと思います。
先週のトレーニング|3/25〜3/31

日曜日はトレーニング中に雨に降られましたが、おかげで虹を見ることができました。
3/25(月)|休み
3/26(火)|レペ200m×9本、400m×2本、計9.3km
3/27(水)|筋トレ、バイク20分
3/28(木)|Easyジョグ9.3km、WS4本
3/29(金)|筋トレ
3/30(土)|休み
3/31(日)|レペ200m×9本、400m×2本、計9.6km
週間走行距離=28.2km
レペティションは難しい
相変わらずレペティションをやっています。設定ペースを守るのが相変わらず難しい。200mの区間は大体キロくらい、400mの区間も走りはじめは良い感じなんですが、最後に向けて追い込んでしまってキロ3分30秒くらいになってしまいます。
意識としてどうしても設定ペースを下回らないように、という部分が強く出てしまうんですよね。次からはわざと最初の2本くらいは、設定ペース以下で走ってみてもいいかもしれないです。リラックスを心がけて余裕を持って練習を終えられるように変えていきたい。
まとめ
スピード向上のために、ダニエルズ式のレペティショントレーニングを始めました。
始めてすぐに5kmタイムトライアルで自己ベストを更新するなど早速効果を実感しています。
今後の課題としては、より設定ペースを守って質の高い練習にしていくこと。
5月の連休まではレペティション中心に練習して、それ以降はインターバルトレーニングでスピードと心肺機能の融合を図っていく予定です。