体力が無い人がランニングで体力を付けるためのコツ

この記事では体力が無い人がランニングで体力をつけるためのコツを紹介します。

仕事が少し忙しくなると体調を崩す・・・、なんだかいつも疲れていて週末は家でダラダラするだけで終わってしまう・・・、飲み会があると次の日は仕事にならない・・・。

どれもランニングを始める前の私の状態です。自分は周りの人に比べて本当に体力が無いな~とずっと感じて悩んでいました。体力が無いと周りの体力がある人についていくだけで精一杯。社会生活は仕事を何とかこなすだけで心も体も常に余裕がない状態。

そんな状態から脱しようと、私は2016年からランニングを始めました。

それから6年ほど経って、どうなったでしょうか?

ランニングを継続した結果、平日は仕事の後にガンガンに走り、フルマラソンは3時間40分を切るくらいのタイムで走れるようになりました。今では体力は人並み以上についたという実感があります。最近ではトライアスロンにはまって、ランニングだけじゃなくて、バイクもスイムもガンガンにトレーニングしています(もちろんフルタイムで仕事をしながら)。

そんな私ですが、ランニングを始めてすぐに順調に体力が伸びていったかというとそうではありませんでした。走った翌日には体調が悪化して会社を休んでしまったり、少し調子に乗って練習すると膝痛に悩まされたりと試行錯誤の連続でした。体力をつけたいのに、そもそもランニングをする体力が無い、という状態。

ただそんな中でも試行錯誤を繰り返して何とかランニングを継続することで、少しずつ体力をつけて今の状態にまでもってくることができました。

ランニングを続けることで体力が向上し、生活の質が劇的に改善しました。

こんなにも恩恵をもたらすランニングというものについて、体力が無いという同じ悩みを抱えている人たちにも紹介して少しでもお役に立てたらと考えています。

そこで私自身の試行錯誤から分かったランニングを続けるためのコツについて、特に体力が無い人の視点で紹介したいと思います。

ランニングによる体力の向上

まずは実際に私がランニングを継続して感じた効果について紹介します。

とりあえず何回でも声を大にして言いたいのが、ランニングのおかげで本当に体力がついた!ということ。

まず風邪をほとんどひかなくなりました。毎年季節の変わり目には必ず風邪をひいていたのですが、ランニングを始めてからはほぼ無し。何となく体調悪いな、という状態も長くて2日程度。しっかりと風邪でダウンする、ということは記憶にないです(※2022年夏にコロナに罹患してしまいましたが、それ以外は記憶に無し)。

体質面でもこれまで低血圧や低体温に悩まされていました。ランニング開始後、低血圧は正常な値にまで回復、低体温についてもそれまでは2週に1回くらい発生していたのが、3ヶ月に1回(つまりほとんど無し)まで改善しています。

以前は平日は仕事をなんとかこなすのがやっと。休日は家でぐったりとして過ごす、という仕事以外には余裕のない低空飛行状態でした。

それが今では平日は5日のうち3日は早朝にランニングして、片道15kmを自転車通勤。さらに週2回はスイミングで鍛えています。週末は山登りや公園で子供と目一杯遊んだり。

体力が向上すると、仕事が忙しくなっても体力面では余裕ができます(精神的には相変わらず結構きつい笑、けど体力面ではこなせる)。

他にもランニングを続けて良かったことはたくさんあるので別の記事にまとめて書いています。

このように体力向上に絶大な効果があったランニングですが、もともと体力の無い人が体力向上のために始めるときには注意が必要です。

私がランニングを始めた当初、少し走っては体調を崩すことを繰り返していました。それでも試行錯誤して何とかランニングを習慣化できました。

その時に分かったことを紹介したいと思います。

一番大事なポイントをまとめると下記になります。

  • 体力を付けるためにはちょっとでも良いので“続ける”ことが最優先。そのためには無理は絶対禁物
  • リカバリ(回復)がトレーニング以上に大事

体力を向上させるためにはランニングをまずは続けることが必要です。ランニングを含めて有酸素運動の面白いところは、ちょっとでも良いので頑張って継続していると、あるときからしんどさよりも走ることが気持ちよくなってきて(脳内麻薬が分泌されやすくなると言われています←もちろん人体には無害なレベル)、継続することがグッと容易になることです。

ですので練習内容や距離・強度なんかではなく、とにかく走ることを継続させることが大事です。

そして続けるという観点でめちゃくちゃ大事なのがリカバリ(回復)。体力が向上するのはトレーニング中ではなくてリカバリ中。体力向上のためにはリカバリを強く意識することが必要です。

それではそれぞれのポイントについてコツを紹介していきます。

ランニングを続けるためには

まずはランニングを生活に取り入れる際に一番重要な”続けること”について説明します。

ランニングの頻度・量・強度に要注意!

まず継続するために体力が無い人が意識する必要があるのが、頻度・量・強度を上げすぎないということです。

ランニング雑誌、本のメニューは頻度が高すぎる

ランニングを始めるにあたって、ランニング雑誌や本に書いてある初心者向けの練習メニューを参考にされる方も多いと思います。

ところがそういう本や雑誌に書いてある大抵のメニューは体力の無い人にとってはハード過ぎる内容です。ひどいものだといきなり週5日とか走らせようとしてきます(そうでなくても週3日とか)。

というのもこれらの雑誌のメニューはランニングは初心者でも体力については普通レベルの人を想定して書かれているから。雑誌や本は多数派に向けて書いてあるので、当然といえば当然です。

ですので少数派である体力のない、私のような虚弱体質の人は相当引き算して考える必要があります。はっきり言って体力の無い人にとっては週3日でさえオーバートレーニング。もっと休みの日を確保した方がいいです。

トレーニングは負荷をかけたあとに回復するなかで能力を伸ばすものなのですが、体力の無い人は回復力が低くて時間がかかります。

そんな人が週3日も4日も運動したらどうなるでしょうか。回復しきらないうちに次の負荷をかけることになり、疲労がたまって体調を崩すことに繋がります。

その人の体力レベルによるかと思いますが、頻度としては週2日で最初は十分。週1日も全然問題無し。まずは低い頻度からはじめて、徐々に、徐々に、慎重に増やしていけばいいのです。

よくランニングは中3日空けると効果がないとか言われますが、それはある程度トレーニングを積んだ中級者以上の話。週1日でも今までなにもやってなかった人なら十分すぎるほど効果はあるので安心してください。

まずは継続することが最優先です。まずは1ヶ月間継続してみましょう。

ちなみにトレーニングを継続できれば徐々に回復力も上がっていくようです。私も最初は週2日が限界だったのですが、1年以上継続した今では筋トレ等も含めて週5日以上トレーニングできるようになりました。

継続、大事です。

強度と量にも気を付ける

頻度を下げて継続を優先することが重要と書きましたが、強度も同じことです。息が上がるようなペースで走ることは厳禁。そんなペースで走った日には翌日以降、体調不良になること確実。

体力が無い人にとっては、運動のために外に出て歩くだけでも十分にいい刺激になって効果があります。とにかく、強度は低く、です。無理して体調を崩すくらいなら強度が低すぎる方が10倍マシです。

強度の目安としては鼻だけで呼吸をしていても大丈夫くらいな強度に抑えましょう。あるいは人と一緒に走るのであれば、会話ができるくらいの強度が目安です。ちょっとでも苦しさを感じたら強度が高すぎます。ペースを落とすか歩きましょう。

一度に走る量については大体30分以内を目安に、毎回余裕を持って終えられるくらいにしましょう。ちょっと物足りないくらいがちょうどいい量です。

1ヶ月ほど継続して慣れてきたら、1回練習のペースを上げたりや量を増やしたりではなく、まずは頻度を増やすのがいいと思います。週1日だったのを2日に。2日になれれば3日に。

それぐらいまで頻度をあげて体調不良が出ない状態が続けられてはじめて強度や量をちょっとずつあげていきましょう。あくまでちょっとずつです。

少し余談ですが。、ランニングある程度慣れてきたときにかなり注意が必要なのが怪我です。

トレーニングを始めると心肺機能は1か月くらいで割と早く向上し始めるので、走るペースが簡単に上げられるようになります。一方で、脚の腱や関節、筋肉の成長はゆっくりなので、ここで一気に走るペースを上げると関節や腱や筋肉への負担が大きくなりすぎるのです。

ランニング初心者がランニング初めて半年以内に怪我とか傷めたりするというのはめちゃくちゃあるあるです(自分も痛めた)。腱や関節や筋肉は半年とか年単位でないと強くならないので、じっくり鍛えましょう。

少し話がそれましたが、運動を始めた時に一番大事なのは継続させること。そこを達成するためには無理をしないことが一番です。

ウォーミングアップはとっても大事

継続と習慣化のためには、怪我をしないことも重要です。そのために大事なのがウォーミングアップ。

私がランニングを始めて徐々に慣れて来たとき、外に出ていきなり走り出すことを繰り返すなかで脚を痛めてしまいました(関連記事)。

そこで今シーズンはランニングの最初の1kmは必ず歩くことにしました。また強度をあげて走るときは、ジョグで3km走って身体が温まってからにしています。

その効果で今シーズンは膝裏の痛みがでることは全くなく、本番のフルマラソンでも痛みを感じずに走りきることができました。

どんなに遅いペースでも走る前にはウォーミングアップすることをおすすめします。

じっくりとウォーミングアップすると、身体が温まるのを感じます。そのまま継続すると自然と走り出したくなるエネルギーが体の中に湧き上がります。本格的にペースを上げるのはその湧き上がるエネルギーを感じてからでいいと思います。

トライアスリートの日本のエイジ年間チャンピオンの八田益之氏の著書「覚醒せよ我が身体。」を最近読んだのですが、この感覚について書かれていました。

(1)ウォーミングアップとは離陸への助走。毎分心拍数112~129までの低い負荷域で開始

  • 飛び立とうとする自然な力を体内に感じれば、離陸=トレーニング続行
  • 助走中に揚力を感じなければ、その時点で終了

八田益之、田中研之輔著 “覚醒せよ我が身体。トライアスリートのエスノグラフィー” p118より引用

まさにこの感覚です。これも八田氏の言葉ですが、ペースは上げるものではなく、自然と上がるものです。

また代謝の仕組みとしても、ウォーミングアップにより筋肉を動かす源であるATPの供給源が切り替わります。糖を分解して生成する回路から、脂肪を燃やして生成する回路が優位に変わります。

脂肪燃焼のためにもウォーミングアップは効果的、というわけです。

快適な服装で

汗をかく=ダイエットという意識のためでしょうか、暑い日でも厚着をして走る人を見かけます。これもおすすめしません。

汗をだらだらかくような負担を身体にかけては、長距離・長時間の運動ができなくなります。ランニングを習慣化させるためには無理や不快な思いは不要です。まずは快適な服装で、気持ちよくランニングすることが大切です。

それに実はかいた汗の量と運動の効果にはあまり関係がありません。汗をかかなくても運動によって代謝は活性化されるし、汗と消費カロリーに相関もありません(むしろ寒い日に薄着で走ったほうが消費カロリーは大きいです)。

冬は走り始めは寒くても、だんだん暑くなってきます。ファスナー等で体温調整しやすい服装で走りましょう。また寒い日は頭や耳、手などの末端を暖かくすると効果的です。

夏に走るのは避ける

夏は身体への負担も大きいし、走っていて気持ちよくなることも難しいので、これからランニングを始めようという人にはおすすめしません。

詳しくは以下の記事に書きましたが、夏の間は簡単な筋トレやストレッチを中心にして怪我をしにくい身体のベースを作るのをおすすめします。

リカバリ(回復)がトレーニング以上に大事

走ること以上に大切なのがリカバリ(回復)です。

なぜなら体力が向上するのはトレーニング中ではなくて、そのあとのリカバリの時だからです。体力が無い人が、運動が継続できないのはリカバリがうまくできなくなくて、体力無い、運動できない、体力がさらに下がるという負のスパイラルから抜け出せないからです。

ですのでいかにちゃんとリカバリをして体力を向上させるかが大事です。

ポイントは簡単で、しっかりと睡眠と栄養を摂ることです

睡眠時間を減らさない

ランニングを始めた時にやりがちなのが、早起きして朝の時間に頑張って走ることです。

ただでさえランニングという負担を体にかけているのに、早起きして睡眠時間を短くしてしまうと間違いなく失敗します(体力がもともとある人は大丈夫でしょう)。

ですのでランニングを始める時は、睡眠時間はしっかりとった上で走る時間を確保するしかありません。ただ上に書いたように、体力が無いうちは週に1度のランニングでも効果があります。週1回なら平日余裕がなくても週末になんとか時間が確保できるのでは無いでしょうか。

栄養をしっかりと摂る

ランニングを始めるのと同時に食事制限をされる方もいるかと思います。

ただこれについても体力の無い人にはおすすめしません。

なぜなら食事は体力の源。もともと体力のある人なら多少制限してもランニングできるのでしょうが、体力の無い人はランニングの疲労を回復させることができません。食事はしっかりとって、ランニングを継続して体力をあげることを先にしたほうがいいと思います。

運動を継続して強度や量をこなせるようになれば、自然と体型も絞れてきます。

栄養で特に意識したいのが糖質とタンパク質をしっかりと摂る事です。糖質とタンパク質はともに体を作る元になる栄養。運動直後にたくさんとることでトレーニングで傷ついた体の回復が早くなります。

また糖質をしっかりと取ることで、筋肉中のグリコーゲンの量がしっかりと確保されるので、身体を動かすための力が湧いてきます。食事制限のダイエットも同時にやってしまうと、走るための力が湧いてこない状態になってしまします。糖質制限は体力を落とすことになるのでやめておいたほうが無難です。

体力をつけるためには、しっかり運動して、しっかり食べるのが基本になります。

ただ体力がない人は、胃腸が弱くてたくさん食べることができないことが多いです(私もそう)。たくさん食べて消化器に負担がかかると、それだけで何となく体調が悪くなってしまったりします。そこで大事なのが良く噛んで食べること。良く噛むことで消化器への負担を減らすことができます。身体に栄養がしっかりいきわたるように噛みしめるイメージで良く噛んで食べましょう。

それでも十分な量のたんぱく質が取れないような場合にはプロテインをお勧めします。

プロテインは簡単にたんぱく質を補充できる補助食品

プロテインというと筋トレ等でマッチョになりたい人が飲むものというイメージがありますが、本質的には傷ついた筋肉を修復するために必要なもの。なので別にマッチョを目指してなくても、ランニング後に素早く回復するために摂取することはとても有効です。

実際に私もプロテインを飲んだり飲まなかったりしていましたが、飲んでいる時期は明らかに疲労感が少なくて走る頻度を上げられています。

このことを何度か実感して以来、継続してプロテインを飲むようにしています。最近は継続しやすいように運動直後と朝食で摂取しています。朝食にはグラノーラ+オートミールを混ぜたものに、プロテインを溶いた牛乳とヨーグルトをかけて食べています。

なるべくコスパが良いものを探して、マイプロテインのImapctホエイプロテイン(リンク先は公式の商品ページ)を飲んでいます。

私のプロテインの運用方法(摂取タイミングなど)は下記の記事に書いているので参考にしてみてください。

終わりに

私がランニングを習慣化できてから2年以上。体力向上に大きな効果がありました。

体力が無い状態からランニングを始めることはなかなか難しかったのですが、最初の習慣化さえできれば、あとは楽しくて自然と継続できます。

とにかく無理をしないことと、回復を意識して継続して行けば必ず体力は向上していきます。継続の先には楽しいランニングライフが待っているので是非ともチャレンジしてみてください!

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ABOUT US
Taku
中国に駐在中のエンジニア。トライアスロンと中国語学習、最近はカメラにハマっています。
運動不足解消と体質改善のために2016年8月からランニングを始めました。過去に運動経験はなく、最初は走るだけで体調を崩すような体力のなさ。それでも練習を継続して2017年2月のフルマラソンを4時間38分で完走(個人的には偉業)。体質もすっかり改善され、ランニングの素晴らしさを実感しました。
5k 19:44|フルマラソン 3:38:06|トライアスロン(スタンダード) 2:40|中検3級|HSK5級
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